CLAUDE.mdの作り方
CLAUDE.mdとは?基本概念をわかりやすく解説
Claude Codeを使い始めると、ある問題にすぐ気づきます。毎回セッションがリセットされるという問題です。昨日「このプロジェクトはTypeScriptで、命名規則はPascalCase、テストは必ずpytestで書いて」と伝えたはずなのに、今日また同じ説明をゼロからしなければいけない。
これはClaude Codeの設計上の仕様で、各セッションは新しいコンテキストウィンドウから始まります。CLAUDE.mdは、この「忘れる問題」を根本から解決するためのMarkdownファイルです。
CLAUDE.mdを一度作っておけば、セッション開始時に自動で読み込まれて、コーディング規約・禁止操作・応答スタイルが毎回ゼロ説明で反映されます。開発者が「ルールブック」を書いておき、Claudeがそれを毎回読んで仕事に臨む、そんなイメージです。
公式ドキュメントでは「1時間かけてCLAUDE.mdを作り込めば、無数の繰り返し説明を省ける」と表現されています。投資対効果が最も高い設定作業のひとつです。
山梨でAI人材を育てる場面でも、この考え方はかなり重要です。個人の使い方にとどまらず、チームで同じルールを共有できるため、AI活用を現場レベルで再現しやすくなるからです。
Claude Codeの記憶システムでできること|主要機能を徹底解説
① CLAUDE.md(自分で書くルールブック)
CLAUDE.mdは、開発者自身がMarkdown形式で書いて管理する指示ファイルです。セッション開始時に毎回自動で読み込まれるため、一度書いておけば何も言わなくても設定が適用されます。
書くべき内容は主に4つあります。コーディング規約(命名規則・インデント・使用ツール)、禁止操作の明記(「本番DBに直接書き込まない」など)、応答スタイル(「常に日本語で答える」「箇条書きで」など)、そしてよく参照する情報へのリンクです。
重要なポイントは200行以内を目安にすること。長すぎると読み込みが重くなり、精度が落ちることがあります。定期的に見直して、古い情報を整理することが大切です。
② Auto Memory(AIが自動で学習するメモ)
Auto Memoryは、CLAUDE.mdとは対照的にClaudeが自分で書くメモです。作業中に気づいたパターン・よく使う関数の場所・バグ修正で得た知見などをMEMORY.mdに自動で書き留めていきます。
「毎回同じ指摘をしている」という状況が、Auto Memoryによって自動で解消されていきます。Claudeが自分の修正パターンを学習し、次回から自動的に適用してくれるようになるからです。
MEMORY.mdはセッション開始時に先頭200行または25KBのいずれか早い方が読み込まれます。/memory openコマンドでフォルダを開いて内容を確認・整理することができます。
③ 階層別スコープ管理
記憶ファイルは3つの階層で管理されていて、用途ごとに置き場所が分かれています。エンタープライズ(組織全体の絶対ルール)、プロジェクト(プロジェクト固有の設定・gitで共有)、ユーザー(個人の全プロジェクト共通設定)の順で優先度が高く、下位のプロジェクトルールがユーザーの設定より優先されます。
.claude/rules/配下にファイルを分割すると、ファイルパスごとに適用ルールを変えることも可能です。「APIのTypeScriptファイルだけに適用するバリデーションルール」といった細かい設定もできます。
CLAUDE.mdの作り方|初心者向けステップガイド
ステップ1:/initコマンドで雛形を生成する
Claude Codeのチャットで「/init」と打つだけで、プロジェクトのCLAUDE.mdの骨格を自動生成してくれます。ゼロから書く必要がなく、すぐに書き始められます。
💡 初心者向けTips: まず/initで作った雛形に「常に日本語で答えてください」の1行だけ追加してみましょう。それだけで毎回の言語指定が不要になります。
ステップ2:ルールを3つだけ書き込む
最初からすべてを書こうとすると続きません。まずコーディング規約・禁止操作・応答スタイルの3カテゴリに絞って箇条書きで記載しましょう。
💡 初心者向けTips: 「これ毎回Claudeに説明してるな」と感じた瞬間がCLAUDE.mdへの追記タイミングです。そのたびに1行足すだけでどんどん賢くなります。
ステップ3:Auto Memoryの自動学習に任せる
CLAUDE.mdを書いたら、あとはClaudeに作業を続けさせましょう。Claudeが自動でパターンを学習してMEMORY.mdに書き込んでいきます。繰り返しのフィードバックが不要になっていく感覚を体験できます。
💡 初心者向けTips: Auto Memoryに誤った情報が記録されたときは/memory openでフォルダを開いて直接編集できます。定期的に中身を確認しましょう。
ステップ4:/memoryコマンドで確認・整理する
/memoryコマンドで現在読み込まれているすべての設定を確認できます。古い情報や重複した記述はここで削除・修正して、定期的にメンテナンスすることが重要です。
💡 初心者向けTips: CLAUDE.mdは/compact(コンテキスト圧縮)後もディスクから再読み込みされるので消えません。圧縮後に設定が消えた場合は、会話の中でしか伝えていなかったサインです。
配置場所と優先順位の選び方
| ファイル種別 | 配置場所 | 適用範囲 | 誰が書く? |
|---|---|---|---|
| エンタープライズ | /etc/claude-code/CLAUDE.md | 組織全体(最優先) | IT管理者 |
| プロジェクトメモリ | ./CLAUDE.md | 特定プロジェクト | チーム全員(git管理) |
| ユーザーメモリ | ~/.claude/CLAUDE.md | 全プロジェクト共通 | 個人 |
| Auto Memory | ~/.claude/projects/…/memory/ | プロジェクト単位 | Claude自身が自動記述 |
活用シーン|こんな場面で使える
シーン① 毎回のコーディング規約説明
⛔ Before:「このプロジェクトはTypeScriptでPascalCase命名規則、テストはpytestで」と毎回長い説明をコピペしている
✅ After:CLAUDE.mdに一度書いておくだけで自動反映。説明ゼロで正しいコードが返ってくる
コーディング規約をCLAUDE.mdにまとめておくのが、最もコスパの高い使い方です。命名規則・インデント・使用ライブラリ・コミットメッセージの書き方など、チームで統一すべきルールをすべて書き込んでgitにコミットすれば、チーム全員が同じ設定でClaudeを使えます。
シーン② 「毎回同じ指摘をしている」の解消
⛔ Before:「テストを必ず書いて」「エラーハンドリングを入れて」と毎回同じ指摘を繰り返している
✅ After:Auto Memoryがパターンを学習して、言わなくてもやってくれるようになる
Auto Memoryの最大の価値は「繰り返しのフィードバックを自動で学習する」点にあります。最初は指摘が必要でも、Claudeが自分でそのパターンをMEMORY.mdに書き込み、次回から自動で適用してくれます。
シーン③ 誤操作・誤削除のリスク回避
⛔ Before:本番DBのファイルをAIが誤って変更してしまわないか不安
✅ After:「本番DBに直接書き込まない」「このファイルを削除しない」をCLAUDE.mdに明記して誤操作を防止
禁止操作の明記はCLAUDE.mdの中で最も重要な用途のひとつです。「絶対にやってほしくない操作」を具体的に書いておくことで、誤操作リスクを大幅に下げられます。
山梨県内の企業でも、少人数でシステムやホームページを運用しているケースでは、1回の誤操作の影響が大きくなりがちです。だからこそ、AIに何をしてよくて何をしてはいけないかを先に決めておく運用が実務では効きます。
まとめ:CLAUDE.mdを作るべき人・作らなくていい人
**こんな人にぜひ作ってほしい:**Claude Codeを毎日の開発に使っている方、同じプロジェクトに繰り返しアクセスする方、チームでClaude Codeを使っている方。毎回の説明コストが積み重なっているほど、CLAUDE.mdの効果は大きく出ます。
**あえて作らなくていい人:**1回限りの小さなタスクや、ランダムなプロジェクトを試しに触るだけなら、CLAUDE.mdの整備は後回しで十分です。ただし、少しでも繰り返し使うと感じたら、/initでファイルを作る価値があります。
まず「/init」を打って、「常に日本語で答えてください」の1行を追加してみましょう。これだけで今日から毎回の言語指定が不要になります。小さな一歩が積み重なって、Claudeが本当の相棒になっていきます。
山梨でAI活用をチームに広げるなら、まずは共通ルールを1枚にまとめるところから始めるのがおすすめです。ルールが明文化されるだけで、AIの出力品質と運用の安心感がかなり変わります。
情報は2026年時点のものです。参照: https://code.claude.com/docs/ja/memory